中世イギリス的な風土を扱う映画ドラゴンハート

個人的にドラゴンという幻獣にはどうしても弱いところがあるのでして。この作品が古今東西ドラゴンを扱う映画の中で最高傑作!であることは今更言うまでもありません。

もともとなんというか中世イギリス的な風土を扱う映画ってのは好きなのですが(「エクスカリバー」とか。「ロック・ユー」とか)、これも雰囲気がとてもよい!そしてその風景に実に実に馴染んでいるドラゴンの勇姿..

ドレイコの無骨でハンサムとは言い難い重厚な鎧状の鱗に覆われた砂色の肢体と、それとは裏腹の滑らかな挙動が実にどうにも魅力的で、その動きだけで魅了されてしまいます(10年前の作品なのでCGがチャチいかと思いきや、今見ても充分イケてます)。ドレイコが映っているとそっちばかり観てしまう..言うまでもなくショーン・コネリーのあてた声も素敵です。

ドラゴンが単なる悪獣ではなく、ある種の超越的な力と人間を諌める視点を備えている(=人間よりも上位の存在として扱われている)ところも好みです。ドラゴンと人間との友情が扱われているところも..

一方で本編も物語として実に細部までよく作りこまれているところも高く評価します。900年代までドラゴンは実際にいた!ってことを錯覚させてしまうような馴染みっぷりです。900年代末期の鎧や装備なんかも見応えがあります。

キャラも立ってますね。実に主人公らしい佇まいの主人公でありながら一度はアウトローの立場に堕するボーエン。一方のアイノンなんかも実になんつーかあるべき姿の悪!で好感が持てます(笑) 日常的に嫌われないのだろうか、ああゆう容姿のひとってと無駄に心配してしまう程の悪ルックスです。

ベタな話ではあるのですが、しかし確実に観る者の心を掴む物語です。個人的には「アイアン・ジャイアント」と並ぶ「物語」の傑作ですね。